2009年7月19日日曜日

MAXチャンバー&MAXサイレンサー体感編(2/3)

先日、MAXチャンバー&MAXサイレンサーへの加工や、様々なデータ取得や開発中パーツのテストなどのモニターにご協力いただいたMAXな人No.5氏から感想No2をお送りいただいた。

V魔を預けて1週間目。
MAXTUNEサンから連絡が来た。
梅雨明けの7月中旬某日夕方。前回と同じ場所で合流。
今回はMAXTUNEからMAX1号サンお一人だけだ。私達は車に乗り込み2人して関越にのった。行き先はV魔を預かって頂いている埼玉県の某ファクトリー。

行きの車内でMAX1号サンからアクセルグリップの握り方や、例のチャンバー、マフラーの加工難易度高さについて説明を受けた。
その中の話では、加工する方が体調を崩しMAX1号サンも通い詰めで2人で完成したらしい。納期を守る姿勢は立派ではあるが、ただただ恐縮しっぱなしである。
MAX1号サンはバイク屋では無いし、ましてやチューニング屋でも金属加工屋でも無い。本業を別に持っていらっしゃる「V魔マニア」なだけなのだ。

高速、下道と約1時間。もう日が落ちかかっているのに蒸して暑い。
MAXTUNEアジトであるファクトリーに到着。
前回は夜に到着。今回はまだ日がある。お客サンも数名いる。
そのお客サンのバイクも含めファクトリー内は様々なカスタムバイクが並ぶ。
見ているだけで壮観だ♪ファクトリーの代表K氏とスタッフ、お客サン達が笑顔で迎えてくれた。「いらっしゃい。中にどうぞ!!」
見ると既にV魔はシャシダイに鎮座している。しかも「裸」では無くエアーインテー
クとダーミータンクカバー、シートはずして有ったが排気系が組上がっている。

なんでも前日にMAX1号サンが届けてここで組み付けたとか。
また、パワーテストも数回したとの事だが、預け入れてある間は乗車も試乗もぜずエンジンも必要最低限しか掛けなかったと説明を受けた。オーナーの立場としてそれは非常に嬉しい配慮だ。

1週間ぶりのV魔の姿。至ってスタンダードな姿。よ〜く見まわす。
至ってノーマルなV魔…が、しかし見つけた!!
マフラーの出口の径が太い。
しかも青い!

例の千歳飴の径のインナーパイプが無い。その排気口はペットボトルの蓋サイズに成っている。
しかもチタンが焼けた特有な「青色」に変わっていた。
それとチャンバーの出口管。非常に狭く見ずらい場所だが径も太く感じられる。
まんま六本木で見たフルオプション品装着に施された輸出車と同じ排気口径…
格好イイ♪青いチタンの焼け色も非常にクールで格好イイのだ。

「早速テストしてみましょう!!」とK氏が跨りPCの画面のタコを見ながら
セルを回し「ドコドコ」と軽やかなアイドリング。
音量は「80db」チョイ。そしてギアを上げて行き、レッドゾーンへ針が入る。Egが唸る。アクセルを放しクラッチを握る。前回も見た聞いた感じた光景だ。結果は…
「143ps」!!

確か前回ノーマル出力は「131ps」。エアークリーナーケースをいじり4psアップの「135ps」そして今日はチャンバー内加工、排気管加工、マフラー内加工
を施した排気系装着で「143ps」…実に「8ps」も上がっている!!
私は唸った。
K氏がチャンバーの表面温度を計測した。「ノーマルのモノよりも温度は下がってい
ます」MAX1号さんが「ヤマハは壮大なる金を掛けパワーを落としている」と…
このテスト、2回続けてやったが数値は変わらず同じ結果だった。

そして次のテストに移った。
輸出版ECUへの換装だ。

腰から上が裸にされているV魔のバッテリーの上には今ノーマルECUが取り付けて
ある。MAX1号さんが「外すのを手伝って下さい」と言われた。
ECUを手に取り配線だらけのカプラーをECU本体から外す。
カプラーの裏に白い小さい突起をドライバーで押す。表の爪が2つカッチっと出てき
た。各配線がフリーになる。「今から何本か配線の位置を入れ替えます。順番に外し
ますので一本一本指で挟んで下さい。絶対に取った配線の順番通りに挟んでくださ
い。」
私の指が震えている。なんだか医療手術だ。MAX1号さんがiphoneを取り出しデーター
を見ながらペンチでとりはずす。私はもうバクバクと鼓動が止らず汗をかく。

そしてカプラーに色とりどりに分けられた配線をまた入れ直す。
爪をロックしECUに差込み、出来上がった。
最終確認を念入りに終え、元の場所に備え着けられたECUはノーマルV魔の姿のま
んまである。
先程と同じ要領でテストか始まる。
輸出版ECU,加工チャンバー、加工マフラー装着の私のV魔でだ。
始まる。
唸るEg。吠える音。微かに香る排気ガス。
結果が出た…
「164ps」…唖然とした。更に21psも上がっている!

ファクトリーにいた全員が驚きハイタッチや握手をし合っている♪

そして感心し、唸り、至極納得させられる事がMAXTUNEサンの口からは話された。
「埼玉と群馬の間にあるこのファクトリーの立地の自然環境はとても厳しいのです。特に夏は関東一円でトップの異常なる高湿度。高温度。東京より暑い。近年最高気温を毎年塗り替えています。
と言う事は空気の密度がとても緩く、とても湿っている。他の地域地方より絶対的に
厳しい。エンジン燃焼においてかなりの負担がかかっています。
だからこそこの地を選びこの地で計測し、本来のエンジン特性、個体の性能が引き出せると考えています。ですから例えば空気が乾燥して気温が低い季節天候地域ではこの状態のVmaxだと後5psは自然にノリます。稼げます。」
…私はMAXTUNE一味に参ってしまった…
「そこまで考えるか、MAXTUNEは!!」
これはもうグローバル企業の考え方だ。私は研修社員の神妙さ真剣さの気分である。

一通りのテスト終え本日はここで終了。
改造ECUを元の国内ECUに慎重に戻した。
今の状態は手を入れたチャンバー、マフラー、エアークリーナー加工。
これで「後軸143ps」仕様だ。このままで車検は通るとの事。見事だ!!凄い。凄い事だ。

MAXTUNEは同一した検車で様々なデーターを取ることができ、最大公約数的チューニングに更なる研究解析を進めるのであろう。
私は私で製造メーカーが最小公倍数的市販製品を作り出す真面目さと法、環境、思考の間でのしがらみがかい間見えた。

取り外されているエアーインテーク、ダーミータンク、ELメーターカバー、シート
と教わりながら私は組み付けた。軽くワックスもかけてもらった。

V魔をシャシダイから降ろし、身支度をし、私はV魔で、MAX1号さんは車で、ファク
トリーの皆さんのいつもの通りの爽やかな笑顔で見送って頂いた。

距離数を確認すると延びていない。あたり前だ。テストだけだから。
ガソリンは残量4分の1有った。本当に必要以上にテストでエンジンを回していないの
が分かる。走り出して何となく軽やかな感じを覚えた。途中まで同行したが給油の為
MAX1号さんと分かれた。その間ずうっと笑顔で挨拶を信号待ちの度に頂いたのが嬉し
い。

給油後から一人。夜の田舎道は迷い暫く下道を流していた。
一言で言うと「改造車」では無く「快造車」になっていた。
走りが爽快♪本当に気持ち良い♪これが本来のVなんだと感じる。思う。
下道を流していたその時は「なんだか軽やかな感じに成っているのかな?」と思って
いたが高速、花園ICに入って…4000rpn/120kmは変わりません。当たり前です。ギア比が同じなんですから。
ですか、スロットルを回すのが軽い。トルクがタイヤに伝わり瞬く間に加速が乗る。
だからもっと回したくなる。開けたくなる。
爽やかで心地良いと感じる。

2速3速辺で8000rpn辺りまでとか回したり、(チョット怖ッ…)リミッター付近まで飛ばしたりとか…。
不調は皆無で加速時に息詰まり感、不協和音等はありません。

街場はどうなのか?と所沢ICで下り、254号線(川越街道バイパス)に入り渋滞に揉まれても水温計が今までの位置より下がっている。
エンブレも6000rpmからギアを落として掛けても排気音やEgの回転音もチカラ強く、フン詰まり音見たいな「こもり音」が解消されて、これも心地良い。

改造前はどの方もインプレ通りの「怒号加速」。同様な感じは私にも分かる。
その表現は「一瞬遅れて」って言うか、まるでマッチョなボディビルダー100人に無理やり荒々しく押されている感じでした。
しかし改造後は「ウサイン・ボルト」100人にスマートで心地よくチカラ強く押されているみたい。(変な例えです)

それと「音」です。いわゆる「抜けの良い音」です。エキパイ〜チャンバー〜マフ
ラーが連結一体してこもっていないんです。

そしてマフラーの出口の「色」気に入りました。「径」も気に入った。

きっとVMAXが言っている。「やっと本来の俺に会えたな♪」って!!

日本仕様のオーナーさん500人。逆車のオーナーさん50人。計550人だとすると、
いったい何パーセントのオーナーさんがこの段階を踏んだ「快造前、後」ストーリー
を体感出来るのでしょうか?
そうした中での貴重なモニター体験をした私は幸せ者です♪
後はUS YAMAHAから取り寄せるR−ECUで「日本仕様ベースの200ps」完成。

機会と資金余裕が出てきた際に、今後研究開発されるであろうMAXTUNEさんプロデュース企画や製品にまた参加をしたい。

最後に有難うございます。本当に心から嬉しいです。
以上

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